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 列車に乗って、
 窓から流れる景色を見やるとき、
 私はいつも思う。
 
 離れた景色はいつも私とともにあり、
 近くの眺めは決まって私から遠のき去っていく。
 
 それは私の人生の眺めそのままだ。
 
 私があまりに速く動くからか、
 あまりに動かずじっとしているからか、
 近くのものは私の歩みに合うことがない。
 
 私の視線はいつも遠くを見やって、
 そこにだけは焦点が合うのだ。