取りかえしのつかないできごとが
私のなかによみがえるとき
私はおさえることができない
おなかの底からつきあげて
ああああと
声があふれでるのを
その声はきまって
私がいちばんくつろいで
心のでぐちをゆるめたときに
とつぜん
そのときの顔つきや手のしぐさをうかばせて
あふれてくる
だから私はゆだんできない
だから私はいつまでもかたいままだ
今日の詩
今日の詩
未来
なぜみんな動かない
なぜみんな固まってしまった
未来がなくなったのだ
あらゆる科学の結晶が
未来を消してしまったのだ
わからないことだらけだった未来に
ついに科学が追いついた
科学が時間という特異点に
アキレスが亀に追いつくように
次の1秒が、次の1時間が、次の朝が
すっかりわかってしまったその途端
何もかもが固まった
誰一人息をすることなく
風の一つもそよがない
ほらこんなに簡単に
ほらこんなに突然に
未来の消えた未来はやってくる