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言葉なくば心に形なきなれどその形にて心縛らる

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息子伴いて週末のウィンドウショッピング彼女でもなきに何故にときめく

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指先に残りし一粒のご飯粒傍らの我に食せし母の指より

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 黄色き湾曲の鸚鵡のくちばし浮かびぬまめまめとひまわりの種食す時

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荒れ放題の心のままにあちこちに捨て置かれた私の歴史

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昨晩の我が慨嘆や聞こえたるとなりの親父は微笑んで会釈す

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慈しんで我が身のように撫でこする水垢つきし風呂の手桶は
  
   
脅されて育ちし者の悲しさよ未来の人を脅し育てる

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 一週間ぶりに
 勢いよく自転車で
 彼が出かけた
 
 彼が行くと
 それまで気づかなかった
 いろいろな音が溢れてくる
 
 セミの声 扇風機の羽の回転する音 猫の寝息 
 それは僕の心の
 静かさの音
 
 彼が行くと
 それまで気づかなかった
 その静かさが溢れる
 
 僕は
 ずいぶんとずいぶんと
 タフになったものだ
 
 彼がいるときの
 まるでお祭りが三つほど
 いっぺんにやって来たような
 
 全ての音という音がかき消されて
 彼だけで目一杯になって
 それでも足らずに
 溢れるままに
 その混沌に浸り尽くすときと
 
 そして今彼が行くと
 全く音のメーターが
 ゼロから反対方向に振れるくらい
 黒い穴のような
 静かさがやってくるのと
 
 黒猫と目が合うと
 彼もまた
 そのコントラストをやり過ごし
 からだじゅうの力を抜いて
 そっと息をしている
 
 
 

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 2020年8月17日
 もう75年前の「敗戦」の日を二日過ぎた。
 フランス文学者の巌谷國士(いわやくにお)さんによると、日本語には「ずらし→現実離れ」や「流行表現」という症候(特性)があるらしい。
 この「敗戦」を「終戦」と言い換えるあたりもそれで、半ば意図的な「言い換え」によって、果ては心底、都合よく「現実離れ」しようという魂胆に見える。
 今回の「コロナ禍」もこの「ずらし」が横行している。つまり、現政権が行なっているように見える施策の何もかもが「ごまかし」「言い逃れ」と「頰被り」でしかない。正直言って、今の日本政府には、この疫病に対する全面的な施策を遂行する能力がない。
「全滅」を「玉砕」、「退却、撤退」を「転進」、最後には追い詰められて逃げ場が無くなった状況を「本土決戦」、そしてついには(ノモンハンの敗戦の責任を下級将校に押し付け、さらには捕虜となった兵隊達の厳罰を要請し、それを戦陣訓に「生きて虜囚の辱めを受けず」と刻んだ如く)民に対して「一億玉砕」と言ってのけた、その非情さ、無責任さ、厚顔さのまんま、現政権は意味のない「感染者数」を発表し続け、補償の抜けた「自粛」を要請し、「ウィズコロナ」「go to トラベル」「go to イート」と訳のわからない「現実離れ」を判で押したように繰り返している。
 歴史が示す通り、戦死者と言われる人の多くは病死、餓死だった。負け戦をしらばっくれ続けた結果は、沖縄戦、本土空襲、広島、長崎の地獄だった。
 この国の馬鹿さ加減は常軌を逸していて、文字通り、人々を地獄にまで連れていくのだ。
 
 残念ながら個人的な経験の上でも、この世界はとても信用ならない世界だった。この歳になって僕には人や社会が「信頼に足る」という経験が不足していて、情けない話だけれど、自信を持って、未来の人たちに(つまり子供達に)人生は生きるに足る「美しい経験」だよ、と言えないでいる。
 
 この国には「神風」が吹くらしい。それは要するに、自分たちの努力や苦心の成果を図る精神に欠ける、ということだ。全てはお天道さんに任せて、能天気にやってきたのだ。
 その無邪気さが招いた悲劇を、もう二度と繰り返してはならない。
「お上」の無能を嘆く暇があったら、自らを助ける動きを始めなくては、、。
 未来の人を「卑怯」というウィルスに感染させないために、、。
 

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正しさのかけらもないがその気持ちよくわかることあまたありけり