はすのざ　創作のページ

苦しみにそれだけの価値ありという言葉にすがるように息を吐く

そばにいて心をいためつづけることが寄りそいきれない寄りそうおもい

近頃は時間がうんとゆっくりになってときどき今にも止まりそうになる
　
そうするとまわりがみんな内側に光を帯びていると気がつく
　
今までの全ての時をうわすべりに生きてきたっていうことにも
　
その瞬間は言葉でとても言えないくらい落ち着いていて静かだよ

洗い桶にヤカンの水をうすく溜めてしばらく浸けておく猫の器は

ことごとく集まりしものはいつかの日のためのものと今朝気づきけり

南天にかかるうの字の弦の月番茶すすりつながむサイレント

砂城を築くようだね砂の星で跡形もなく消えてなくなる

　シリウスの輝きましてその下の厩に小さきメシア降りたり
　
　三博士の一人となりし幼き日の思い出はイブの日を尚更にせん

かのひとは星を仰いで風呂を浴ぶ我は聖夜の詩を詠みなん

見えぬものも苦しみのうちにありて人は皆そを抱きつつ星を見上げる