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あの山を越えれば別世界という暮らしかたす世界意識持ちて

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ただ一つ小寒い夜の美徳とは気まぐれな猫と親密になれること
 
神様感謝します今日ひとつ見過ごしてはいけないものを見過ごさずにすみました

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祈るよりほかに為すすべなきをまざまざと知る濡れた稲穂手に

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よしとせばそれなりによき日々なれどあふるるごとき劣情も消ゆ
 
 
日に二度は助けてくれと叫びたし壊れたレコーダーの如き君の問いかけ

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二度咲きの木犀揺れて落ち葉舞う不穏の風の軽きひと撫で

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瓦で作ったロケットストーブに枯枝と理不尽を一緒に焚べる

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田仕事に庭仕事積みてその夜の作歌は夢のうちにて為さん

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 小五の春のウェストサイドストーリー
  
 ああ、恋しい夜にあなたを想う
 切長の眼のあなたを想う
 
 裏通りの錆びた階段の鉄柵に
 滑らかな褐色の腕を添えて
 
 寂れたモノクロの翳りさへ
 その黒髪の艶を増すばかり
 
 十一となった少年の
 乳臭い渇望の全てを
 
 ああ、恋しい夜にあなたを想う
 ギョエテ曰くの汝女なるもの
 
 今宵その抽象のすべてが
 人形(ひとがた)と表れん
 
 愛しき名 二次元のナタリー
 僕のマリア
 僕のマドンナ
 

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 ルククルク カククルク
 
 ある日突然
 天から言葉が降ってきた
 それが
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクに
 意味がないのは
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクの
 何がどうでも
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクで
 悩めば悩むほど
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクを
 忘れたいのに
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクが
 耳に残って
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクは
 所詮
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクと
 口ずさんだら
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルクこそ
 正真正銘の
 ルククルク カククルク
 
 ルククルク カククルク
 ありがたや
 ルククルク カククルク
 

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 能力主義
 
 どれほどの深さと
 どれほどの強さで
 能力主義に毒されているか
 あなたは気づいているだろうか
 
 人より優れていることに価値があると
 あなたは考えているだろう
 美人は得と
 あなたは考えているだろう


 学歴や家柄、体型や体重
 何かが人よりうまかったり
 何か人が羨むようなところがあったり
 
 そういうことに価値があると
 あなたは考えているだろう 
 
 人より健康であること
 人より長生きであることに
 あなたは価値を見出しているだろう
 
 そういうもの全てを
 能力主義という
 
 能力主義はとても歪んだ考え方だ
 それは人を人と比べるという
 下品さをベースにしている
 
 何を基準にして
 人より優れているというのか
 人より美しいというのか
 
 誰かより優れていたり
 誰かより美しかったり
 そんなことにはこれっぽっちも価値はない
 
 優れていることも美しさも
 比較の中には存在しない
 
 
 人を人と比較することから
 能力主義が生まれ
 効率主義が生まれ
 成功主義が生まれる
 
 人より優れるために
 人より美しくなるために
 人より健康になるために
 人より長生きするために
 人より金持ちになるために
 人より成功するために
 人は方法を求め努力する
 
 一刻も早く
 そんな無駄はやめることだ
 今すぐに
 そんな努力を捨てることだ
 
 
 能力主義から抜け出すのは簡単ではない
 人と比較することから解放されるのは簡単ではない
 この世のほとんどの大人たちが
 (親や教師も含めて、いや、親や教師は特に)
 どっぷりと能力主義に浸りきっているから
 
 能力主義に傷つき
 効率のみを追いかけ
 成功するために努力し
 方法を探し求めているから
 
 そんな大人たちの言葉は
 なんの参考にもならない
 何一つためにならない
 
 そんな大人たちの脅しに屈してはいけない
 そんな大人たちの社会が見せる
 素敵なもの優れたもの美しいもの
 そんなものはみんな偽物だ
 
 
 抜け出す道はただ一つ
 何か夢中になれるものを見つけることだ
 
 本当に夢中になったら
 人との比較は消えている
 本当に夢中になったら 
 上手いも下手も関係なくなる
 
 努力なんてどこにもないし
 我慢や苦しさもありえない
 
 体は勝手に動く
 時間は知らないうちに過ぎている
 エネルギーは尽きることなく湧いてくるし
 他人の眼差しも気にならなくなる
 
 比較の世界を抜けた時
 人はみんな美しくなる