日に一度耳を塞いで目を閉じて言葉失くして湯に浸かりおり
詩詠みはざるで水汲む所作に似て空手で今を掴もうとする
八十路半ばまで少年として生き抜けん彼を範として我生きんとす
今日の短歌
今日の短歌
猫はいつも深く深く頬擦りをするこれがこの世で最後のように
今日の短歌
雨のふる音がしているみなそこに沈んだようにまわりじゅうから
今日の短歌
「百尺竿頭進一歩」
内側を覗けばいつもの声がする「out on a limb」手を離しなさい
今日の詩
猫の世界に
猫の世界に
チンピラはいない
彼らは自分の中に
神がいるのを知っていて
だから決して
自分を嗤うことがないのだ
今日の短歌
あらたしきページをめくる吾の手に鉛筆はある消しゴムはない
今日の短歌
花はただ美しくさくそれを見て愛でる人など構うことなく