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 シリウスの輝きましてその下の厩に小さきメシア降りたり
 
 三博士の一人となりし幼き日の思い出はイブの日を尚更にせん

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かのひとは星を仰いで風呂を浴ぶ我は聖夜の詩を詠みなん

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見えぬものも苦しみのうちにありて人は皆そを抱きつつ星を見上げる

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「機能」
 
 あるとき
 目の奥の辺りで
 かすかな明滅が始まる
 
 それは本当に小さく弱く
 ほとんどないような光だけれど
 
 僕はその「機能」が
 自分に備わっていることなど
 とうに忘れていたのだけれど
 
 その明滅が始まるとき
 自分の存在や世界の理(ことわり)や
 あらゆることの意味
 意味それ自体
 
 理由という理由
 価値という価値
 全てがうっすらと消えていく
 
 この世界は
 琥珀に閉じ込められた蜻蛉のように
 全く動きを持たず
 運命と名づけることさえ許されずに
 1ミリの遊びもなしに凍っている
 
 
 ゆっくりと
 僕の目の奥の光の明滅が
 琥珀を熔かし
 やがて破れめが広がっていく
 
 誰にも備わっているはずの
 その「機能」が
 僕の中でめざめる
 
 それは希望ではなくて
 定めなのだけれど
 

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 心ではその罪に手を染めしこと身の竦むほど数多ありけり

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みんな自分自身の物理法則を探してるニュートンはもう見つけた

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夜更けの煮卵は食欲の失せた頃に茹で上がってたいがい猫の胃袋に収まる