今日の詩
退場ラッシュ
このところ身近の退場が続く
人生からの退場
退場ラッシュだ
これほど心が震えるのだから
浅からぬ縁だった
それがいい出会いであれ
あまりいいとは言えなくなっていた出会いであれ
僕の記憶の中で
何某かの役柄を演じ
何程かの想いを残していった人が
退場していく
彼らと一緒に作った場面が
燦としてよみがえる
思わず微笑んでしまう
顔をしかめるほかない
赤っ恥をかいた
それぞれの場面
僕は僕で彼は彼で彼女は彼女で
精一杯の舞台だった
そして彼らは退場した
静かに燃え尽きるように
あるいは
吹き消されることを覚悟して
あるいは
突然プチっと断線したように
ノーサイドとなった今は
損得や好き嫌いや良い悪いという
地上の思慮を越えて
目に浮かぶその姿と
しばらく一緒にいよう