寄りかかる言葉なしに
寄りかかる言葉なしに思考の鋳型を投げ捨てて
今生まれようとしている声音だけ頼りにして
不安と安逸の宇(さかい)を手玉にとって
誰も師とせずふみわけられた道を選ばない
飛ぶでもなく潜ることなくただ裸の肘を立てて這い続け
予定調和を嗤って無重力に四肢を砕かれて
最大の摩擦係数を維持して
角を丸めることなく転がる玉にならず
読んだ刹那にその書を忘れ暗闇が太るままにして
帷を開け放つでもなく籠るでもなく
先人を嘲笑い後をゆく人を敬い
けして模範とならず枠を作っては壊し作っては壊し作っては壊し
たかを括り人を恋しく嘯いてはにかんで顔を引き攣らせても笑顔を作れず
強かであるような弱虫のままで
薄い皮膚を自慢し握った手は即座に境界を失ってどこまでも液状になって
自分を失う自分がそもそもないところにいたことを思い出し
ああでもなくこうでもないことを3分ごとにリバースする
傍にいる人が苦にすることをちっとも苦にせず
厚かましいくせに遠慮がちで
収斂しないことに固執して
結局
また新たにする思い
寄りかかる言葉なしに
今日の詩
今朝の詩(その2)
トイレのセンサーライトが
急に正しく点いたり消えたりし始めた
それまでは気ままに点いて消えて
それはそれで人間っぽくて良かったのに
人がロボットになりかかってる今だから
今朝の詩
ある日のヘルパーさんとの会話
H(ヘルパーさん):おやつですけど、エナジードリンクは買わせないで欲しいということでしたね。
B(僕):はい。
H:他にありますか?
B:ポテチですね。この頃メタボ気味ですから。
H:そうですね。昔は割と痩せてはったのに、こないだお風呂の時みたら、けっこうお腹ダブってますもんね。
(ちなみにヘルパーさんは男性。)
B:そうなんです。
H:了解しました。
ヘルパーさんと息子、二人して出かける。
仕事から帰って、記録を見たら、
「購入品、プリングルズ(フィッシュアンドチップス)」
えーっ。ポテチやんか、、、、。
夜、iメッセージにヘルパーさんからコメントが入る。
H:夜遅くにすいません。gさん(息子)のお菓子の件です。O(ヘルパーさん)が「ポテチ」はポテトチップスのことだとわかっていませんでした。今わかりました。申し訳ございません。
B:了解です。僕もわからない略語がいっぱいあります。たとえば「約ネバ(※1)」とか「ズトマヨ(※2)」とか、、、。
H:メールありがとうございます。次回からわからないことがありましたら、質問させていただきます。
B:・・・・・。
※1 約ネバ 約束のネバーランド
※2 ズトマヨ ずっと真夜中でいいのに (ボーカルのACAねは最高!)
今日の短歌
硝子窓が溶けて流れるくらい星の時間を君と過ごしたような気がする
今日の短歌
僕がいることで君を助けているのか挫いているのか時々わからなくなる息子よ
今日の短歌
熱帯のガーデンレストラン思い出しけりひともしごろの庭に佇む
今日の短歌
柚子の実の北に僅かの青を残して酷沙に覆われた惑いの星